プロテイン(たんぱく質)は、言わずと知れた人間に必須の栄養素です。
プロテインは、アスリートやマッチョな人だけが筋肉を増量するためのものだとは思っていませんか。実はそうではなく、ダイエットをする方にもとても効果的なのです。
今回プロテインパウダーに含まれる栄養素についてです。
プロテインパウダー栄養素の役割
エネルギー
食品のエネルギーの主たる源は、3大栄養素と呼ばれる、糖質、たんぱく質、脂質。これらの栄養素、それぞれ1gが生体内で消費された時に発生する熱量は、それぞれ、糖質4kcal、たんぱく質4kcal、脂質9kcalとなります。
食品のエネルギーを計算する際には、それぞれの成分について分析を行って、摂取量のg数にそれぞれの熱量(kcal)を乗じたものの合計で計算します。
たんぱく質
たんぱく質は、約20種類のアミノ酸が数十〜数千個も集まって構成されています。私たちの体は、筋肉や臓器、血液、骨、皮膚、髪など多くの部分からできていますが、その主成分はいずれもたんぱく質で、男性の体の16〜18%、女性の体の14〜16%を占めています。
その大きな役割を果たしているたんぱく質を食事で補うとなると、女性の1日のたんぱく質の推奨摂取量は50g。牛もも肉でいうと約260g、卵約8個分、納豆約7パック、に相当する量です。
1日で摂るには、難しい量です。
そこでプロテイン粉末などが有効になってきます。
ホエイ、カゼイン、ソイプロテインと大きく分けて三種類あります。用途に分けて摂取すると効率よくたんぱく質が摂取できます。
脂質
脂質は体内で1gあたり9kcalとなり、三大栄養素のうち最も高いエネルギーになります。脂質には体の中でつくることができない必須脂肪酸が含まれており、体の細胞膜の成分やホルモンの材料などになっています。不足すると、発育の障害や、皮ふ炎の原因になったりします。
炭水化物
「炭水化物」は、「糖質」と「食物繊維」の合計。炭水化物を摂り過ぎると、過剰分は中性脂肪に変換されて脂肪になります
ナトリウム
ナトリウムは成人の体内に約100g含まれている元素。主に細胞の外側に存在し、細胞内外のミネラルのバランスを保つためには不可欠の元素です。
ナトリウムは通常の食生活であれば欠乏することはありません。しかし、多量の発汗、激しい下痢の場合には欠乏し、疲労感、血液濃縮、食欲不振を起こします。近年の地球温暖化の影響による熱中症が問題になっていますが、熱中症対策としては、水分だけでなく適度な塩分の摂取は必要です。
ビタミンB1
水に溶ける水溶性ビタミンのひとつです。かつてわが国の国民病のひとつといわれた脚気(かっけ)という病気は、ビタミンB1欠乏によっておこることが知られています。
糖質からのエネルギー産生と、皮膚や粘膜の健康維持を助ける働きをします。また糖質を栄養源として使っている脳神経系の正常な働きにも関係しています。
水に溶ける水溶性ビタミンで、ごはんに混ぜる強化米の黄色はビタミンB2の色です。また、ビタミンB2を強化した栄養ドリンクや栄養補助食品をとった後、尿が濃い黄色になることがありますが、これはビタミンB2の色によるものです。
ナイアシン
ナイアシンは水に溶ける水溶性ビタミンのひとつで、ビタミンB群の仲間です。体内でトリプトファンという必須アミノ酸からも合成することができます。糖質、脂質、たんぱく質から、細胞でエネルギーを産生する際に働く酵素を補助し、皮ふや粘膜の健康維持を助ける働きもすることになります。
ビタミンB6
水に溶ける水溶性ビタミンのひとつで、皮ふ炎を予防することから発見されたビタミンです。ビタミンB6は腸内細菌によって一部私たちの体内でもつくられます。食品中のたんぱく質からエネルギー産生したり、筋肉や血液などがつくられたりする時に働いています。
水に溶けるビタミンB群の仲間で水溶性ビタミンのひとつです。ほうれん草など緑の葉に多く含まれるためこの名がつきました。たんぱく質や細胞をつくる時に必要なDNAなどの核酸を合成する重要な役割があります。このため、赤血球の細胞の形成を助けたり、細胞分裂が活発である胎児の正常な発育に役立ったりするなどの大切な働きをしています。
ビタミンB12
水に溶ける水溶性ビタミンのひとつで、悪性の貧血に有効なビタミンとして知られています。葉酸と協力して赤血球中のヘモグロビン生成を助けています。また、脳からの指令を伝える神経を正常に保つ役割もあります。
パントテン酸
水にとける水溶性ビタミンのひとつです。パントテン酸の名前は、広くどこにもあるという意味であるといわれ、その言葉の通り動植物食品に広く含まれています。糖質、脂質、たんぱく質の代謝とエネルギー産生に不可欠な酵素を補助する役割をしていて、コレステロール、ホルモン、免疫抗体などの合成にも関係しています。
ビタミンC
水に溶ける水溶性ビタミンのひとつで、美容のためのビタミンとしておなじみですね。体の細胞と細胞の間を結ぶコラーゲンというたんぱく質をつくるのに不可欠です。これより皮ふや粘膜の健康維持に役立ちます。