糖質と脂質どっちが痩せるの?
最近は脂質よりも太る要因が強いとされる糖質を制限する傾向が多いように感じます。
糖質も脂質も摂り過ぎれば太りますが、どちらも制限をするとカラダには良くありません。
なぜならカラダにとって必要だからです。
制限をすれば体重は落ちるかもしれませんが、肌が荒れたり体調が優れなかったりしてそれどころではなくなってきます。すぐに糖質は太るから摂らないではなく、自分が1日どれくらいの糖質を摂取しているのか、1日に必要な糖質は何gなのかを知る必要があります。
脂質は1g9kcal
まずは脂質についてです。脂質には、なたね油、ごま油などのように常温で液体の「油」と、バター、マーガリンのように常温で固体の「脂」があります。
とんこつラーメンを食べた時ですが、食べ終わった後にスープを見ると液体と固体の中間といった状態になっていました。それが 『脂』です。カラダに蓄積しそうですね。
脂質は体内で1gあたり9kcalとなり、三大栄養素のうち最も高いエネルギーになります。脂質には体の中でつくることができない必須脂肪酸が含まれており、体の細胞膜の成分やホルモンの材料などになっています。
肉の脂身の多い部分や、バターなども含め高脂肪の乳製品をひかえるなどして摂りすぎなように心がけましょう。
たんぱく質1g4kcalに対して脂質は1gあたり9kcalあるので、同じ量を食べた時に倍のカロリーになってしまいます。
糖質は「食物繊維と一緒にとる」
そもそも糖質って?「糖質」と「糖分」は言葉としては似ていますが、糖分という言葉には明確な定義がなく、甘いものやごはんなどの、糖質食品を指す曖昧な言葉。対して「糖質」とは、炭水化物から食物繊維を除いたものという定義があり、私たちが日々の活動で消費する「エネルギーの元」となっています。
白米ご飯1膳(150g)に含まれる糖質は約55g。過剰にとるとエネルギーとして消費されなかった糖質は中性脂肪として蓄積します。日本人の食事摂取基準では、1日の必要最低量はおよそ100gと推定しています。
糖質は、「食物繊維と一緒にとる」か「単独でとる」かで、カラダへの影響に差がでます。食物繊維には、糖の吸収を緩やかにする働きがあるので、一緒にとると糖質をエネルギー源として少しずつ使っていくことができます。
食物繊維の少ない糖質食品には甘い飲料や菓子、菓子パンなどがあります。基本的に和食はバランスのとれたものが多いが、小麦粉などを多く含まれる食には糖質が多い傾向があります。分かりやすい例で言えば『パンケーキ』 でしょう。パンケーキ3枚にバター、ホイップ、シロップ、フルーツなどを含めるとカロリーが800kcalに達する事もあります。
1時間ジョギングをしても200kcal前後なので、800kcalを消費するならさらなる運動が必要となります。
糖質と脂質も過剰摂取しなければ体重は増加しません。どちらもカラダには必須栄養素です。最近の食事では過剰摂取気味です。自然界に存在しないトランス脂肪酸のマーガリンを控えたり、長時間使用した揚げ油で揚げた食品も、おすすめしません。
血糖値を上げるのは糖質(=炭水化物-食物繊維)だけなので、糖質を控えると、血糖値を下げるインスリンの追加分泌が抑えられるだけでなく、摂取した余分な糖質を脂肪として体に蓄積するインスリンの太る作用も抑えることができます。
本当は食べたいパンケーキ、おやつにはクロワッサン、食後のアイスクリーム。5年後も我慢できますか。
糖質も脂質も過剰に制限するのではなく、長く続けられる食事法を習慣化していく事がリバウンドしないダイエットとなります。
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